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みんなのレビュー:5  そんなとき女を好きになる

都市色さんが書かれた全曲レビューです。

sonnatoki.jpgそんなとき 女を好きになる 32CA-2230


高橋ひろさんが在籍した’80年代末期のチューリップのアルバム4Wがようやく
再発された。
その中から一枚を。
1988年のアルバム「そんなとき女を好きになる」。


歌謡曲テイスト丸出しのタイトル、そして意味不明なジャケット。インパクトありすぎ。
中身も結構ユニークだ。
「女性週刊誌に携わる全ての編集者達に捧げる」とライナーに記載されているのは意味深なタイトルと関わりがあるのだろう。

財津和夫氏による、1988年当時のバブル経済まっただ中の日本を憂うラヴソング「女性達の危険な事情」。何故かメロディは「ママがサンタにキッスした」っぽい。

同じく財津氏による二曲目の「トライアングラー・ラヴエイド」は女性編集者の恋。「恋や恋なすな恋」とは内田吐夢監督、大川橋蔵主演の不思議な悲恋時代劇のタイトルでもある。

宮城伸一郎氏による「渋谷flower friday」はファッションブランドやショップの名前が織り込まれていて、ボディコン華やかなりし時代を思い出させる。タイトルも「花の金曜日」だし。

丹野義昭氏の「room ♯1022」も高級ホテルできらびやかに夜を過ごす二人の高揚感をウェストコースト風なサウンドで盛り立てている。

ラストの財津氏の「TULIPIANの服を着た君」には「塩沢とき」さんの名前が。あの髪型はあの当時かなり衝撃的だった。塩沢さんは今年五月に亡くなっている。

当時の風俗や、若干歯の浮く様なドラマ的展開の歌詞が僕にはくすぐったいがメロディはとても軽やかで優しい。まさにチューリップなのだ。バンドメンバー4人が全員メロディセンスに長けているというのも珍しいことだ。バンドメンバー全員が曲を書けるのは他にはムーンライダースやユニコーンくらいではないだろうか。


そして、僕にとってこのアルバムのハイライトはひろさんの作品だ!

本名の「高橋裕幸」名義による、ひろさんにとってこのアルバムは実質的に自作曲を公式に発表した最初の作品として記念すべきものだ。

「そんなときで~」にて彼が作詞作曲、リードヴォーカルを担当した曲は「ペパーミントの予感」の一曲である。
そしてこの曲がアルバム「そんなとき~」のベストトラックだと僕は信じて疑わない。

チューリップの新人メンバーであり当時24才のひろさんは、フレッシュな魅力を湛えたソングライティングで一曲であるがアルバムで有望に存在感をアピールしている。

他のメンバーが比較的大人の恋を描いているのに対し、ひろさんの「ペパーミント~」は少年少女の手探りな恋愛風景を弾けんばかりにポップに染め上げている。名曲だ。

アップテンポのナンバーでブルー・アイド・ソウル風のサウンドが痛快で爽快だ。サビの「♪wo wo ~wo~ wow wow wow」というリフレインとホーン・アレンジもファンキーでかっこいい。ひろさんらしい、活き活きとヴァイタリティに満ちた楽曲だ。ライヴで聴いたら盛り上がりそう。

ひろさんのチューリップでの処女作にて、すでに高橋ひろの「Mr.melody factory」としての魅力、サウンドが確立されている。このバンドでは新人だけどプレイヤー&ソングライターとしてはポプシクルというアマチュアバンドで十分キャリアを積んでいた。

そしてこの「ペパーミント~」の歌詞には気になる数字が込められている。熱心なファンならお気づきかもしれない。
そう「1982」だ。1982年と云うことだろう。このアルバム全体に1988年当時の日本の世情が唄われているのに対し、「1982年」がキーワードの「ペパーミント~」が収められているのは異質だが、基本的には些末な、それほど大したコトではないかもしれない。

でも彼の人生のラストシングル「キラリ君と波~story of 80s」 で再び1982年についてひろさんが唄っているという事実に何か只ならぬ思いを汲み取ろうとしてしまう。

1964年生まれのひろさんなら1982年は18才。最も人生で多感な時期だと言えよう。ラストシングル「キラリ君と波」はひろさんの青春時代へのオマージュに聴こえる。そしてこのシングルに収録された4曲全体からは何か大いなる喪失感を感じるショッキングな内容だった。亡くなったひろさんの心に映る走馬灯の様な。感傷的にはなりたくないけど。

つまり実質的なデヴュー曲「ペパーミントの予感」と最後の曲「キラリ君と波」は1982年でリンクされ、誤解を恐れずに言えば、ひろさんのプロとしての音楽活動は「1982年」で始まり、「1982年」で終わるのだ。

だから何なのだと云うことだけど。ひろさんの若かりし日々と暑い盛りの夏の日々がリアルに感じられる今日この頃だ。
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| みんなのレビュー | 11:25 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

1982

まず、都市色さん、素敵なレビューありがとうございます。
そして『ペパーミント~』と『キラリ君と~』に同じ年がよみこんである事
指摘されなければ気付かなかった……私的にはTULIPの音楽に初めて出会い、ファンになった頃です。
ひろさんにとっても大切な年だったのでしょうね。

| ゆみかか | 2007/10/17 19:43 | URL | ≫ EDIT

これには私も・・・

>ゆみかかさん

私もこのレビューを読んで“1982年”という時代がリンクしていることに気づきました。
おそらく、ひろさんにとって大切な年だったのだろうな
と私も思っています。
ゆみかかさんにとっても大切な時代なんですね♪1982は。

| とも | 2007/10/18 23:18 | URL | ≫ EDIT

有り難うございます!

ゆみかかさん、ともさん。
あたたかいコメントありがとうございます。
レヴューの書きっぷりが硬くてエラソーですね。
ご免なさい。

| 都市色 | 2007/10/21 11:47 | URL | ≫ EDIT

エラソーではありませんよ

>都市色さん

こちらこそ、素晴らしいレビューありがとうございますm(_ _)m
いやいや偉そうになんかこれっぽっちも感じません。
本当にいつも凄いなぁと感心しております。
都市色さんのひろさんに対する愛情なのではないでしょうか♪
これからも素晴らしいレビュー書き続けてください!
ああいった文は音楽に造詣が深い都市色さんにしか書けないと思っていますので。

| とも | 2007/10/21 23:08 | URL | ≫ EDIT















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